ラジオスカウティング入門
(2)
ジャンボリーでのアマチュア無線について
1994年8月3日〜7日
1994年8月
11NJアマチュア無線班
WORLDWIDE COMMUNICATION
BY
SCOUT HAM RADIO STATIONS

ジャンボリーでのアマチュア無線について

 第11回日本ジャンボリー特設アマチュア局を運用しようと、多くのスカウト、指導者がアマチュア無線の免許を取得され、楽しみにしておられる事と思います。

 特設局の運用及び会場内でのアマチュア局運用について、指導者の皆さんに守って頂き、またスカウトをご指導頂きたい注意事項をまとめましたので、参考にして下さい。

 11NJのアマチュア無線局は、一般のアマチュア局とは異なり、その開催期間だけ認可を得る特設局です。その認可が得られるのは、アマチュア無線の公益法人である(社)日本アマチュア無線連盟以外では、4年に一度開催されるボーイスカウトジャンボリーのときに、日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブが開設する特設局だけで、その意義は大変大きなものです。

 その運用は第1・2級アマチュア無線技士の上級資格を取得しているスカウト

指導者(運用監督者)の指導監督の下に、11NJ参加スカウト、指導者、及び見学参加のスカウト、指導者で、アマチュア無線技士の資格を取得している者に、運用を許可する方法を取っています。

 従って見学参加の父兄は、無線従事者免許を取得されていても、運用する事は出来ません。(デンリーダー等で正式に加盟登録されている方はOKです)

 詳しくは拙著「ラジオスカウティング入門」(1)を参照して下さい。昨年秋のシニアースカウト指導者研修会の為に書いたものを加筆訂正したものです。

 お持ちでない方でコピーをご希望の方は、190円切手を貼りご自分の住所氏名を記入したB5判以上の大きさの封筒と、コピー代100円を同封の上ご請求下さい。尚、ジャンボリー特設局でも更に加筆訂正したものを、特設局を訪れた指導者で希望される方に配布する予定です。

 特設局では技能章の電気章、ラジオ章、無線通信章、有線通信章に関する研究資料を作成し、掲示する予定です。

 また、アマチュア無線技士の免許を取得していないスカウトに対しても、SWL(短波受信愛好者)としての楽しみ方を指導いたしますので、興味のあるスカウトや指導者の方も是非訪問して下さい。

 特設局の運用を希望する者は、アマチュア無線従事者免許証(写真の張ってある免許証です)を特設局の受付で提示し、所定の入会申込書に必要事項を記入し、運用監督者からその資格に応じた運用許可証の交付を受けて下さい。

 次ページからその方法を説明しますので、よく読んで下さい。

特設アマチュア局の運用について

1.特設局受付にて無線従事者免許証を提示します。(コピーはダメです)

  毎回コピーを持ってくるスカウトがいます。「無線業務に従事する時は無線従事者免許証を携帯しなければならない」と電波法で規定されていますので、必ずアマチュア無線従事者免許証を持参するようご指導下さい。

2.特設局は電波法に基づいて設立されたアマチュア無線社団局(クラブ)です。運用希望者は、構成員になる為に入会申込書に必要事項を記入します。

スカウトは会員、准員になる事ができます。会員、准員は入会金、年会費を免除されていますので無料です。

指導者は正会員(維持基金会員、入会金\10,000 年会費\2,000)、成人会員(入会金\1,000 年会費\2,000)、会員、准員になる事ができます。

正会員、成人会員にはクラブから世界中のラジオスカウティングに関する情報が逐一直接送付されますので、是非入会される事をお勧めします。

詳しくは日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブ(日本連盟の中にあります)までお問い合わせ下さい。

3.特設局運用許可証の交付を受けます。(資格によって異なります)

第1級アマチュア無線技士は、無線電信・無線電話ですべての周波数を利用する事が出来ます。(出力500W以下)

第2級アマチュア無線技士は、無線電信・無線電話ですべての周波数を利用する事が出来ます。(出力100W以下)

第3級アマチュア無線技士は、無線電信・無線電話で18MHZ以上、8MHZ以下の周波数を利用する事が出来ます。(出力25W以下)

第4級アマチュア無線技士は、無線電話で21MHZ以上、8MHZ以下の周波数を利用する事が出来ます。(出力10W以下)

第1・2級総合無線通信士は第1級アマチュア無線技士、第3級総合無線通信士は第2級アマチュア無線技士、航空無線通信士、各級陸上無線技術士、各級海上無線通信士は第4級アマチュア無線技士の操作出来る範囲での運用が出来ます。

運用許可証はジャンボリー期間中有効ですので大事にして下さい。

4.運用監督者の指示に従い、資格によって許可された範囲の電波形式、周波数、出力で周波数使用区分に従い、電波法を遵守して運用する事が出来ます。

運用監督者の指示に従わない者は、特設局の運用を拒否されます。

5.無線業務日誌に交信した内容を正しくを記入し、運用監督者の確認を受けて下さい。

6.運用監督者より交信した数に応じたQSLカード(交信証明書)を受取り、必要事項を丁寧に記入し、運用監督者の確認を受け提出して下さい。

7.運用監督者より無線業務日誌の控えを受取り、記念に持ち帰って下さい。

運用許可証と無線業務日誌の控えは大変貴重なものですので、ジャンボリーの記念品として大切に持って帰って下さい。

8.スカウトが運用できる時間帯は、プログラムに参加している時間帯だけです。  各自時間をうまく都合して、特設局に来て下さい。(夜間はダメです)

9.指導者で運用を希望される方は、各自の任務に支障をきたさない範囲で運用出来ます。上記(8)以外の時間帯を利用して下さい。夜間は午後8時30分頃迄とします。SS奉仕隊のスカウトは指導者に準じます。

10.8月6日(土)カブ・ビーバーデーと7日(日)最終日は(社)日本アマチュア無線連盟主催のフィールドデー(野外での無線運用コンテスト)と重なり、特に7日は大変多くのアマチュア局が運用します。初心者の運用は多くのハムに迷惑をかける事になりますので、7日は運用監督者だけの運用とします。スカウトは宗教儀礼と環境整備のプログラムですので、それに専念して下さい。スカウト・指導者共この日は運用出来ませんので、ご注意下さい。(見学はOKです)

11.特設局の運用を希望する者は、欧文通話表、和文通話表を使用し、自分のコールサイン、名前等を確実に相手方に伝送出来るように、練習しておいて下さい。

12.無線局ではQSLカード(交信証明書)の展示を致しますので、アマチュア局を開局されている方は、ご自分のQSLカードをご持参下さい。 持っていない方は、手書きでもOKですから作って来て下さい。

作り方については、CQ誌(アマチュア無線の月刊誌)を参照して下さい。

13.特設局では最終日を除き、毎晩アイボールQSO(無線ではなく直接会って楽しく話し合う事)を行います。全国から多くのスカウトハム指導者が参加しますので、時間の都合をつけて訪れて下さい。(各自の与えられた任務に支障のない事が大切です

会場内でのアマチュア無線個人局の運用について

アマチュア無線の免許は、各自が免許を受けた範囲内で、自由に移動して運用する事が認められております。しかし、ジャンボリーに参加するスカウト・指導者が一斉にアマチュア無線の電波を発射するという事は、特設局の運用に支障をきたすだけでなく、地元のアマチュア無線局に大混信を与えることになり、大変な迷惑をかける事になってしまいます。

従って、ジャンボリー会場内でのアマチュア無線の利用は、下記の注意を守って行って下さい。

無線機の場内持ち込み及び使用について

1.各自が免許を受けた144MHZ帯及び430MHZ帯ハンディー・トランシーバーの場内への持ち込み、使用を認めます。

2.会場内でのアマチュア無線の運用は、地元アマチュア無線局への悪影響を考慮し、必要最小限に留めて下さい。(電波法では、不要な電波は発射しない、その通信に必要な最小の電力を輻射する事と規定。推奨出力を1Wとします)

3.外部アンテナの設置及び使用は、地元アマチュア無線局への配慮からこれを認めません。

3.アマチュア無線ですのでアマチュア業務以外の使用は出来ません。

  アマチュア業務とは「金銭上の利益のためではなく、専ら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務」です。この範囲を逸脱しないよう充分注意して行って下さい。

4.無線機は各自が許可を得たものを使って下さい。無線機の貸し借りは絶対にしてはいけません。

5.免許を持っていない人には、当然ですが、絶対に無線機を貸したりマイクを持って話させたりしてはいけません。(例え総理大臣であろうとダメです)

交信する時に注意すること

1.電波を発射する前に、発射しようとする周波数で注意深く聴取し、他の無線局の行っている通信に混信を与えないかどうか、充分確かめてから電波を発射して下さい。

2.他の無線局から混信や妨害を与える旨の通報があった時は、直ちにその周波数での電波の発射を中止して下さい。

3.アマチュア無線の電波を発射する時は、必ず自局の呼出符号(コールサイン)を付し、欧文通話表、和文通話表を使い、正しく、スマートに行って下さい。(隊長、班長、山田君、中澤君等の呼出、呼びかけはいけません)

交信の内容について

1.交信相手の信号レポートを忘れずに相手局に通報してください。

2.交信相手に、移動地や自分の名前を和文通話表を使用して正確に紹介してください。

3.スカウト同士の交信であっても、乱暴な言葉にならないよう気をつけて、スマートな交信を心がけ、スカウトの品位を高めて下さい。

その他の注意事項

1.QSO(交信)した内容は無線業務日誌に記録し、スカウトハム同士は会場内でQSLカードの直接交換をし、友情を暖めて下さい。

2.相手局が地元のアマチュア局や見学のスカウトの場合で、QSLを直接交換出来ない時は、JARL(日本アマチュア無線連盟)経由で交換して下さい。JARLの会員でない方は、この機会に入会する事を勧めます。

3.会場内での交信には、リピーター(中継局)を使用しないようにして下さい。

 以上の事が出来るようになれば、もう立派なアマチュア無線局です。ジャンボリーに参加しているたくさんのスカウトハムと交信し、QSLカードの交換をして友情を深めて下さい。ジャンボリー特設局には上級資格を持った経験豊富なスカウトハムが運用監督者として奉仕していますので、わからないことや疑問に思う事は何でも気軽に相談して下さい。

 今後の努力次第では上級ハムにもなれますし、外国のハムと交信する事も出来るでしょう。10月のJOTAで再会できるのを楽しみにしています。  73

 この文章の原案は、愛知県西春第1団の山田建二氏JA2EVOが94/01/25に11NJの為に書かれたものです。ご了解を得て加筆させていただきました。

1994/04/24  TNX JA2EVO OM DE JH3FIN

On The Air Scout Spirit &
Enjoy Your Radio Scouting

11NJ終了後のご質問は下記まで書面でお尋ね下さい
  中澤 勝  JH3FIN  大津第12団 シニアー隊長
〒520-02 滋賀県大津市仰木の里6-12-3 TEL:FAX 0775-72-3471


ラジオスカウティング入門(1)へ
Go to Homepage